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2008年8月11日 (月)

柔道かJYUDOか

オリンピックが始まり、テレビに釘付けの方も多いと思う。

日本勢の戦果も逐一報道され、その内容に一喜一憂している人々も多数いるだろう。

昨日は柔道の谷亮子選手が金は逃したが銅メダルを獲得し、今日は内柴選手が見事金メダルを獲得し、女子の中村選手も初の平成生まれのメダリストとして銅メダルを獲得してくれた。

一方で、サッカー男女など、体格的に勝る欧米勢に苦戦している競技も多い。

このあとも、体操や競泳の北島選手やバドミントンの「オグシオ」ペアなど、メダル獲得の期待がかかる選手が多数いる。

柔道も、まだまだ重量級の試合がつづくが、昔柔道をかじっていた立場から少しモノをいわせて頂きたい。

日本古来の柔道と国際的なJYUDOとの違いが、今大会では大きな問題となるような気がする。

近年、日本古来の柔道と、世界的なJYUDOのルールの変容が話題となっている。最近の国際大会でのルールは、まるでレスリングのようにタックルで相手を倒すことでポイントを稼ぐという勝ち方がまかり通るようになり、きちんと組み合って技を仕掛けるということが求められなくなっている。

特に今大会では海外の選手たちにその傾向が顕著であるように見受けられる。
選手が絡み合って畳に倒れたときなど、審判も選手もどちらがポイントを取ったのか分からない場面が多々あるが、これこそルールが不明確になっているよい証拠である。
これでは、柔道の本旨である「柔よく剛を制す」もあったものではない。組まずになりふり構わず脚を取りにいけば「諸手狩り」として勝てる可能性があるわけで、正面から組みにいく選手にとっては大変な脅威だ。

まずはきちんと組み合い、立ち技を仕掛けて相手を崩すということが重要視されなければ、どんな手を使ってでも相手を畳に倒すという相手には圧倒的に不利である。

IJFもルールの事には頭を傷めているのか、判定の方針を改めて、「指導」をする場面では両者ではなく片方にという指示を出しているようだが、これが却って選手を苦しめている。

組み手を嫌ってなかなか組み合わない場合というのは、利き手が違ったり身長差があったりして組みにくく両者が嫌っている場合が多いので、どちらか一方が組み手を嫌うというものではないのに、審判の判断で一方だけに注意を与えて試合を決めてしまう場面が多々あるのには、うんざりしてしまった。

今大会ほど、審判の判定で試合が決まってしまうのは無かったように思う。

柔道のルールでとは言わないが、もう少し柔道の精神を反映できるルールでJYUDOを発展させてもらいたいものだ。

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